遺体を焼却してお見送りする
人が亡くなったときには適切な方法で遺体を葬る必要があります。遺体を葬る方法はいくつかありますが、そのうち火葬は遺体を焼却するという方法を採るものです。
遺体は償却されると、骨が残るためその骨を遺族が拾って骨壷に詰めます。その骨壷をお墓に納めるという具合です。樹木葬の場合には、骨壷ごと樹木の根本に埋めたり、散骨したりします。
火葬を行うタイミングは地域によってやや異なりますが、告別式と葬儀を執り行った後が一般的です。葬儀の後に出棺として火葬場に向かって故人に最後の別れを告げます。
また、告別式の前に火葬を済ませる場合でも、通夜の前に済ませるところもあれば、通夜と告別式の間に火葬を行うところもあります。
主に豪雪地帯などでは、通夜の前や告別式の前などに火葬を済ませておく地域が多いです。天候や交通上の理由などから、葬儀をすぐには執り行えず遺体が腐敗してしまう可能性があるため、早い段階で火葬を済ませています。
現在の日本では火葬が主流
火葬は世界全体で見ると、主流と言える方法ではありません。ヨーロッパやアメリカを中心に世界全体では、火葬よりも土葬の方が広く行われています。
これは宗教が大きく関係しており、キリスト教やイスラム教では土葬が基本であるためです。仏教では火葬で葬る慣習があるため東南アジアなどでは日本と同様に火葬が主流になっています。
また、現在日本でほとんどの故人が火葬で葬られますが、火葬以外では葬れないわけではありません。日本でも戦前までは土葬が主流で、戦後に火葬の割合が徐々に増えてきて、現在のような100パーセントに近い状態になりました。樹木葬の場合も火葬で遺体を葬ります。
そして、火葬を行うときにはきちんと役所で手続きを行わなければなりません。医師が書いた死亡診断書を添えて死亡届を提出すると、埋火葬許可証が交付されます。
こうした手続きをきちんと済ませておかないと事件性などを疑われることがあるため注意しましょう。火葬場でも、この埋火葬許可証の提示を求められます。